近赤外線の効果

近赤外線の効果

近赤外線の特徴と仕組み

効果についてご紹介する前に、まずは近赤外線の特徴と仕組みから理解していきましょう。
近赤外線とは、光の波長のうち可視光線と赤外線の間(0.7~2.5μm)に位置する光線です。

近赤外線と言われるとあまり馴染みがないかもしれませんが、実は私達の生活に幅広く活用されています。

テレビ
たとえば、TVやエアコンなどで使うリモコンは、近赤外線によって機器本体を操作。
その他にも、果実の糖度測定するセンサーや赤外線カメラ、赤外線通信にも近赤外線が使われています。

なぜ、近赤外線はリモコンやセンサーなどに活用されているのか、それは透過性が非常に高いからであるといえます。

光の波長は通常何かの物体にぶつかると、反射するものと吸収されるもの、さらに、透過されるものに分散されます。
近赤外線の場合は、透過するエネルギー量が大きく、逆に反射・吸収されるエネルギーが少ないのです。

透過するエネルギーが大きいということは、途中に物体があったとしても、それを透過して効果が発揮されます。
たとえば、TVの前に障害物が置かれていて、その奥からリモコンを操作しても問題ない場合があります。その理由は、近赤外線によってエネルギーを届けることができるからです。
普段何気なく使っているものには、近赤外線が活用されていることがわかります。

近赤外線が肌に影響を及ぼすのか?

フィーチャーされることが増えてきている近赤外線には、悪いイメージも存在します。
近赤外線は肌に悪い影響を及ぼしているのでしょうか?

夏になると多くの女性が紫外線対策を行っていると思います。
紫外線は可視光よりもエネルギーが大きく、紫外線のエネルギーによって肌細胞は傷つくことで、肌を紫外線から守ろうとメラニン色素が放出され、シミへとつながっていきます。

紫外線

また、紫外線のダメージは肌の土台部分にも影響を及ぼし、シワの要因にもつながってしまいます。
肌トラブルを予防するためにも紫外線対策を行うことが必要です。

さらに、太陽光に含まれている近赤外線にも注意することも大切だと言われています。

近赤外線というのは基本的に体に対して害はなく、エネルギーも紫外線に比べて小さい。
ただ、近赤外線は透過性が高いため、いくら日焼け止めを塗っても体内に入り込まれ、肌細胞を傷つけるのではないかと言われているのです。

実際に医療現場で活用されている理学機器にも近赤外線は活用されているため、そういったリスクは少ないと考えられます。
そもそも近赤外線は、可視光に比べてエネルギーが小さいため、たとえ肌を透過したとしても肌細胞に大きなダメージを受けることはありません。

理学機器などに使用されている近赤外線も、人体に対してのリスクは少ないと判断されているため、医療の現場で使われているのです。
つまり、近赤外線が肌に与える影響はほとんどないと言えるでしょう。

近赤外線にはどのような効果が期待できる?

では、近赤外線はどのような効果をもたらしてくれるのでしょうか?
ここからは近赤外線の効果についてご紹介します。

近赤外線 遠赤外線 違い

がん細胞を破壊する

これまでがんに対する治療方法には、悪性腫瘍を直接取り除く外科手術と、放射線を当てて治療する放射線療法、抗がん剤を使った化学療法の3種類が主に活用されてきました。
しかし、それぞれ体への負担も大きく、放射線療法と化学療法に関しては副作用の影響も懸念されます。

また、他の部位への転移や同じ場所での再発も度々あり、長い闘病生活を強いられるというケースも多いのです。
近赤外線は従来のがん治療のデメリットを解消し、かつ、がん細胞に対する強いアプローチができる治療方法だと期待されています。

近赤外線を活用した治療方法として、まずはがん細胞に結合する抗体を取り入れ、その抗体に近赤外線を当てることで化学反応を起こす物質をあらかじめ付着。それを体内に取り入れます。
抗体ががん細胞と結合したら近赤外線を体外から照射し、がん細胞についた物質が化学反応によって熱を生み出し、がん細胞を直接破壊していくのです。

これは、抗体と結合した物質にのみ反応するため、他の細胞は近赤外線の影響を受けずにがん細胞だけを破壊することができます。
まだ臨床試験の段階ですが、今後の新しいがん治療として実用化される可能性はかなり高いと言えるでしょう。

有効成分を真皮層まで到達させることができる

多くの方もご存知のように、肌は角質層から何層も重なって構成されており、一番奥には真皮層と呼ばれる肌表面を支えてくれる土台の層が存在します。
たとえば、美容液によってコラーゲンやヒアルロン酸を肌に取り入れる場合、美容液の有効成分が角質層から肌の一番奥の真皮層まで届かないというケースは多いのです。

皮下組織

特に、コラーゲンなどは分子自体が大きいため、角質層でストップしてしまい、十分な効力を得られない可能性があります。
こうした有効成分を真皮層まで届けるために、近赤外線がそのサポートをしてくれます。

近赤外線の透過性は有効成分を真皮層まで届け、十分な効果が発揮できるようにしてくれるのです。
スキンケア以外にも、たとえば、脂肪溶解液を皮膚の表面に塗っておき近赤外線を照射すれば、わざわざ注射などで注入しなくても脂肪組織まで有効成分が届き、脂肪細胞を分解してくれます。

さらに、最近話題の幹細胞培養上清も近赤外線によって真皮層まで届けることが可能で、コラーゲンやエラスチンを作り出す繊維芽細胞を活性化するといわれています。
このように、様々な有効成分がきちんと体内で活躍できるよう、近赤外線が活躍してくれるのです。

血行を促進させる

血液の巡りを良くすることは、健康や美容にとって良い影響をもたらしてくれます。
たとえば、血流が改善すると、酸素や栄養素が全身の細胞に行き渡らせることができ、各細胞が活性化していきます。

赤血球

すると、肌の土台を支える繊維芽細胞からコラーゲン・エラスチンの生成を促進したり、頭皮環境が正常化されることで育毛につながったりするのです。

また、近赤外線は血中の赤血球に結合している一酸化窒素(NO)を遊離させる効果も期待できます。

一酸化窒素が血管内に分泌されると血管の筋肉が弛緩します。
筋肉が弛緩するということは、血管が拡張されて血行促進につながるでしょう。

近赤外線には健康と美容に役立つ様々な効果が期待できます。
ただ、いくら私たちの身近に赤外線があったからと言っても、それを確実に得られる環境にいなければ効果は見られません。
そのために、安全性の高い機器を使用することが重要なポイントとなります。

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